专利摘要:
本願発明の重要な課題は、グラフトの寸法に関係なく、使用する生物学的液体の量を最適化できる、生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法およびその潅流キットである。生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法であって、グラフト(100)を潅流チャンバー(2)に入れる工程と、移送チャンバー(3)を部分的に潅流液(101)で満たす工程と、前記潅流チャンバー(2)と前記移送チャン場(3)の間で液体が流れるように、きつく連結させる工程と、前記潅流チャンバー(2)の中にある空気の一部を移すために前記移送チャンバー(3)の圧力を下げる工程と、前記移送チャンバー(3)の中にある前記潅流液(101)を前記潅流チャンバー(2)に注入するために前記移送チャンバー(3)の圧力を上げる工程と、を有する方法。潅流液(101)で潅流されるべきグラフト(100)を収容するのに適切な潅流チャンバー(2)と、潅流するための液を収容するのに適切な移送チャンバー(3)と、を含む潅流キットであって、前記二つのチャンバー(2、3)の間で流体を流すことを可能にし、さらに前記二つのチャンバー(2,3)の間と外界との間での流体の流通を阻止することができるように、前記潅流チャンバー(2)は、前記移送チャンバー(3)ときつく連結できるようになっている潅流キット。
公开号:JP2011516191A
申请号:JP2011503515
申请日:2009-04-08
公开日:2011-05-26
发明作者:フィオリーニ,マウロ;プレッサート,ダニエレ
申请人:フィン−セラミカ ファエンツァ エス.ピー.エー.Fin−Ceramica Faenza S.P.A.;
IPC主号:A61M3-00
专利说明:

[0001] 本願発明は、生体適合性材料グラフトを液体に潅流させる方法および潅流キットに関する。]
背景技術

[0002] 本願発明において、「生体適合性材料グラフト」とは、骨小腔、骨軟骨および/または軟骨組織を補うために生体に適切に移植される天然もしくは人工由来の材料から作られた人工要素を意味する。]
[0003] 整形外科的手術分野において、手術者は、骨、骨軟骨、もしくは軟骨小腔が多少拡張している患者に直面することが多々ある。このような骨小腔は、骨折、硬化の遅れ、悪性の病態、感染症、粉砕もしくは多数の骨折、新生児期における奇形、外傷由来の構造的変形などに続く不完全な骨の再統合などの複数の原因により引き起こされる。]
[0004] 骨量の不足に対応するために、様々な解決方法が提唱されている。特に、骨、骨軟骨、もしくは軟骨の代替物として機能する天然、半天然もしくは完全に人工の異なる物質が使われている。しかしながら、骨のナノ複合物的階層構造の特殊な機械的動態を、その他の生体材料で達成することは難しいと、複数の著者が示している。したがって、理想的な骨代替物は、患者のドナー領域から採取された自己由来の骨である。この方法は、骨移植片が吸収されるということがよく起き、さらに、骨グラフトが採取された箇所が痛むことがよく起きるリスクを患者におわせてしまう。]
[0005] 物理的—化学的処理により不活性に処理され作られている、ヒト由来の組織バンクからの同種骨の使用は、自己由来の骨の使用に代わるものになれると最近の研究は示している。しかしながら、この方法でも、感染症にかかるリスクもしくは免疫反応のリスクが存在する。]
[0006] 骨代替物の機能を有する新たな生体材料が研究され、臨床用の利用が提唱されており、そのうちのいくつかは、ヒトにおける臨床試験で良好な結果を出している。このような材料は、高い生体適合性性質(不活性生体材料)を示すわけではなく、生体模倣物としての特徴を有し、すなわち、骨の形成および骨の硬化を促進させることにより、レシピエントの骨組織およびそれに含まれる細胞成分の生物学的メカニズム(生物活性)を活性化できるヒトの骨の化学的および物理化学的特徴を有する。一度、新たな骨の形成を刺激する工程が終了すると、これらの材料は完全に吸収されて、新しく形成された骨に空間だけを残すことがある。]
[0007] よく知られていることだが、患者に移植される前に、通常、上記グラフトは、その後行われるオステオインテグレーションのための適切な状態を作るために、異なる性質の生物学的液体もしくは水溶液(特に、骨髄、延髄の濃縮液、末梢血、抗生剤溶液など)に潅流される。]
[0008] 生体適合性材料のグラフトは、一般的にその生体模倣物としての能力を向上するために多孔質である。しかしながら、この多孔性は、液体による完全な潅流を困難にし、中でも粘性が高い時は特に難しい。これは、該グラフト内に存在する空気を完全に取り除けないというリスクをはらんでいる。このようことが起こると、空気の存在が骨のグラフトの機械的抵抗を低下させ、適切なオステオインテグレーションを阻害し、さらに組織の骨溶解および壊死を引き起こすため、移植手術の成功を妨げることになる。]
[0009] 例えば、WO2007/048016に記載されているような潅流キットが知られており、潅流されるグラフトを受けるための円柱の潅流チャンバーを含み、これは、潅流液を収容しているシリンジに第一開口部を介して結合している。第一開口部の反対側にある第二開口部は、潅流チャンバーの内部と外界とで流体が流通するように配置された一以上の通路を有する頭部が配置されたプランジャーにより嵌合している。]
[0010] シリンジ内の潅流液は、その後、潅流チャンバーに注入され、その内部での圧力を増加させる。潅流液の注入に伴い徐々に圧縮された空気は、潅流チャンバーの第二開口部内に挿入されたプランジャー頭部の通路を通って外界に排出される。このようにすると、グラフトの孔に存在する空気は、潅流液で孔を満たす際に排出される。該シリンジは、その後、潅流チャンバー内の第一開口部から取り除かれ、該開口部は、閉じられる。]
[0011] 第一開口部の近くには、第三開口部があり、これは潅流チャンバーの内部と外界とで流体が流通するようにする。このような第三開口部は、空気に対して透過性を有し、生物学的液体には透過性を示さない隔壁を有する。シリンジが取り除かれると、プランジャーは、潅流チャンバー内の圧力を上げて、第三開口部の方向に向かって押され、潅流チャンバー内に空気が残っていれば、第三開口部に設けられた隔壁を通って、空気を排出する。]
[0012] 潅流キットとして知られている他のタイプは、例えばEP 1 419 739 A1に記載されているように、グラフトが導入された潅流チャンバーを含む。該潅流チャンバーは、グラフトの上流に配置され、さらに背部通気口を有する外科用針を具備した取入口を含み、この背部通気口は、該針から潅流チャンバーへの液体の流れを可能にし、また潅流チャンバーから針への流体の流れを阻止する。該潅流チャンバーは、グラフトの下流に配置された排出口をさらに具備し、液体回収水槽に排出するポンプと連結している。使用においては、生物学的液体は、外科用針により取り出され(例えば、患者の体内から)、潅流チャンバー内のポンプにより戻される。該液体は、潅流チャンバーを充満させて排出され、回収水槽に液体を回収するために、グラフトを通って潅流させ、排出口から排出させる。また、この場合、潅流液で潅流チャンバーを満たす際にグラフトから空気が取り除かれる。]
[0013] 生体適合性材料グラフトを潅流するための公知の潅流キットと方法は、いくつかの問題がある。はじめに、公知の潅流キットは、潅流するべきグラフトの寸法に関係なく所定の容量を有する潅流チャンバーである。したがって、いくつかの例では、特にグラフトが小さくなった場合、グラフトの寸法に関係なく潅流チャンバーを満たさなければならないため、潅流液を無駄にしていた(潅流液は、限られた量で患者から直接採取されるため、通常、貴重な生物学的液体である)。]
[0014] さらに、公知の潅流方法では、潅流チャンバーを満たす際に、潅流液に無視できない量の空気が溶け込んでいる可能性がある。]
[0015] 実際、前述のように、潅流液で潅流チャンバーを満たす際に、該チャンバー内の圧力が上昇する。このような圧力の上昇は、空気が該液体と混ざる能力を高めてしまう。圧力が減少すると、すなわち潅流が終了すると、該空気は、再び分離し、外科的移植用に潅流され用意されたグラフト内に取り残される。]
発明が解決しようとする課題

[0016] このような状況で、本願発明の主な技術的課題は、上述の問題を解決するのに適した、生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法および潅流キットである。]
[0017] この技術的課題の範囲において、本願発明の重要な課題は、グラフトの寸法に関係なく、使用する生物学的液体の量を最適化できる、生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法およびその潅流キットである。]
[0018] 本願発明のさらなる課題は、グラフト自体の孔から効果的に空気を取り除くことができる生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法およびその潅流キットである。]
[0019] 前述の技術的課題および特定の課題は、添付の請求項の一以上に記載の生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法およびその潅流キットにより実質的に達成される。]
[0020] 本願発明に係る生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法およびその潅流キットは、例示的であって非限定的な実施例によりここに記載する。]
図面の簡単な説明

[0021] 図1は、本願発明に係る生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流キットの組立分解図を示す。
図2は、図1のキットの使用中の異なる作動中の位置を示す。
図3は、図1のキットの使用中の異なる作動中の位置を示す。
図4は、図1のキットの使用中の異なる作動中の位置を示す。
図5は、図1のキットの使用中の異なる作動中の位置を示す。
図6は、図1のキットの使用中の異なる作動中の位置を示す。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6
実施例

[0022] 添付の図面では、本願発明に係る潅流キットは、符号1により一般に示される。]
[0023] 特に、図1を参照すると、潅流するグラフト100を収容するのに適した潅流チャンバー2と、潅流液101を収容するのに適した移送チャンバー3を含む。] 図1
[0024] 添付の図面では、グラフト100は、円柱で示されているが、潅流するグラフト100は、目的とする特定の移植に適した如何なる形状および大きさであってもよい。]
[0025] グラフト100は、液体を取り込むことができる、一般的には、有機、無機、もしくは複合化合物の天然もしくは合成の生体適合性材料を含み、これは、典型的な多孔性もしくは繊維性(織布形状もしくは不織布形状)、好ましくは親水性構造を有する。]
[0026] よく使われる生体適合性材料の例としては、例えば、ヒドロキシアパタイト(HA)、リン酸トリカルシウム(アルファもしくはベータTCP)、もしくはリン酸ジカルシウム(異なる相対的%のHA/TCP)などのリン酸系セラミック材料;相同性器官、非相同性器官、もしくはバイオポリマー由来の骨、骨軟骨、および軟骨の代替物(例えば、ヒアルロン酸系および誘導体);ドナー領域から採取された自己由来の材料などが、使われる。]
[0027] このような材料は、複合材料を形成するためにバイオポリマーと結合していてもよい。バイオポリマーの例としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリL−乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、コラーゲン、アルギン酸、ヒアルロン酸およびその誘導体、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)もしくはヒドロキシエチルセルロース(HEC)などのカルボキシメチルセルロース(CMC)およびその誘導体などがある。]
[0028] 潅流液としては、これは例えば、異なる性質の生物学的液体もしくは水溶液からなっていてもよく、例えば:生理食塩水、骨髄、延髄の濃縮液、末梢血、血小板の濃縮液、抗生剤溶液、幹細胞の懸濁液、成長因子、またはグラフトのオステオインテグレーションを促進するのに適した生物学的活性要素などがある。]
[0029] 潅流チャンバー2および移送チャンバー3は、互いに流体密閉に接続可能であり、移送チャンバー3に収容されている液体を潅流チャンバー2に移すことが可能になっている。これは、後述の記載によって、より明らかになる。]
[0030] キット1は、移送チャンバー3に直接に連結し、さらに潅流チャンバー2内に挿入された接続部4をさらに含む。]
[0031] 接続部4は、移送チャンバー3と潅流チャンバー2の間で流体が流通できるようにする。このため、接続部4は、第一部分6から、接続部4の第一部分6の反対側に配置される第二部分7まで伸びるスルーホール5を有しており、したがって、接続部4全体を通っている。]
[0032] 接続部4は、潅流チャンバー2内にスライドするようにして挿入することができる。特に、接続部4の第一部分6は、潅流チャンバー2とスライドできるように接しており、さらに潅流チャンバー2の内壁に対して形成されている。]
[0033] 接続部4の第一部分6と潅流チャンバー2は、動かせるように連結しており、これは流体密閉であり、このようにすることで、如何なる流体、気体および液体が接続部4と潅流チャンバー2の内壁の間からもれないようにする。]
[0034] 接続部の第二部分7は、移送チャンバー3に拘束される端部8がある。]
[0035] 潅流チャンバー2は、第一開口部9および第二開口部10を含み、それぞれ潅流チャンバー2の第一端部11および第二端部12に配置されている。第一開口部9は、潅流チャンバー2内にグラフト100を挿入できるようにし、第二開口部10は、接続部4の第二端部7が通れるようにする。]
[0036] 該キットは、潅流チャンバー2内にグラフトが挿入されたあと、潅流チャンバー2の第一開口部9を流体密閉に閉じる閉塞要素13を含む。]
[0037] 本願発明の好ましい実施形態においては、該潅流チャンバーは、中空の円筒であり、好ましくはプラスチック材料でできている。]
[0038] 前記閉塞要素13は、例えば、潅流チャンバー2を構成する円筒の直径よりも大きい直径を有するネジストッパーなどからなっていてもよい。円筒の外壁には、中空の円筒の第一開口部を閉じるためのネジストッパーにより嵌合できるネジ山14が、好ましくは設けられる。]
[0039] 前記円筒の前記ネジ山14に近接して、前記潅流チャンバー2を形成する円筒上にあるネジストッパー13が流体密閉に閉じられるようにするトロイダル状ガスケット15が、好ましくは設けられる。]
[0040] この実施形態では、接続部4の第一部分6は、円筒状であり、その外壁は、潅流チャンバー2を形成する円筒の内壁に対して、流体密閉にスライドすることを意図している。]
[0041] 潅流チャンバー2の第二開口部10は、中空の円筒の直径よりも小さい通路部分を有し、このようにすることにより、接続部4の第一部分6が、中空の円筒内部をスライドしながら、第二開口部10を通って潅流チャンバー2から出ないようにしている。]
[0042] また、接続部4の第二部分7は、潅流チャンバー2の第二開口部10の直径よりも少し小さい直径を有する円柱状であり、このようにすることで、接続部4は、第二開口部10を通って潅流チャンバー2から部分的に出ることができる。]
[0043] 上述のように、第一部分6があることにより、接続部4が第二開口部10から完全に出るのを防いでいる。反対に、接続部4は、第一開口部9を通って、潅流チャンバー2から完全に出ることが可能である。]
[0044] 移送チャンバー3は、後述する理由により、移送チャンバー3自体の容量を増加させたりもしくは減少させたりできる特徴を有する。]
[0045] 本願発明の本実施形態では、移送チャンバー3は、シリンジ16で形成されている。]
[0046] 特に、移送チャンバー3は、シリンジ16のプランジャー17と、シリンジ16の本体を構成する円筒要素19の底壁18の間に存在する容量により形成される。]
[0047] さらに特に、シリンジ16の円筒要素19は、プランジャー17が挿入される開口部を含む。このプランジャー17は、シリンダー19の内壁に対して流体密閉にスライドするガスケット21を有する頭部20を有し、このようにすることで、如何なる流体、気体および液体の双方が、頭部20と円筒19の内壁の間から抜けないようにしている。]
[0048] 円筒要素19の底壁18は、プランジャー17が挿入される開口部の反対側に配置されている。]
[0049] 底壁18および該プランジャーの頭部20の間の空間は、移送チャンバー3を区画する。]
[0050] 底壁18は、移送チャンバー3と潅流チャンバー2の間で流体が流通できるようにする開口部22がさらに具備される。特に、開口部22は、接続部4の第二部分7と連結することができる。]
[0051] 移送チャンバー3と接続部4の間で安定した結合を確保するために、シリンジの開口部22は、接続部4の第二部分7の一端に置かれたネジ山24と嵌合するメネジ状円柱要素23をさらに含む。このようなネジ山24は、接続部4を通るスルーホール5を部分的に囲む。]
[0052] 該キットは、グラフト100が液体で潅流されると、グラフト100を潅流チャンバー2から放出するためのエクストラクター25をさらに含む。]
[0053] エクストラクター25は、接続部4の第一端部6を潅流チャンバー2の第一開口部9に向かって押すために接続部4の第二端部7と連結することができる。特に、エクストラクター25は、接続部4の第二端部7とネジ締めることができる第一ネジ端部26を含む。]
[0054] エクストラクターは、第一端部26の反対側にある第二端部27をさらに含み、これは、潅流チャンバー2を構成する円筒の直径よりも大きい横断面積を有する。]
[0055] 本願発明に係る生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法を説明する。]
[0056] 上述の潅流キットを使った方法を記載するが、これは、この方法の例示であってこれに限定されるものではないことをここで述べる。]
[0057] 生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法は、グラフトを潅流チャンバー2に入れる工程と、移送チャンバー3を部分的に潅流液101で満たす工程と、前記潅流チャンバー2と前記移送チャンバー3の間で流体が流通できるようにするために、きつく連結させる工程と、を含む。]
[0058] 該方法は、その後、前記潅流チャンバー2の中にある空気を移すために前記移送チャンバー3の圧力を下げる工程と、それに続いて、前記移送チャンバー3の中にある前記潅流液101を前記潅流チャンバー2に注入するために前記移送チャンバー3の圧力を上げる工程と、を提供する。]
[0059] 圧力を上げたり下げたりして、液体101を注入する工程は、外界に対して、潅流チャンバー2および移送チャンバー3が流体密閉の状態で行われることが、重要である。]
[0060] 特に、グラフト100は、始めに潅流チャンバー2に導入する。これは、グラフト100を潅流チャンバーの第一開口部9から入れて行われる。]
[0061] グラフト100を潅流チャンバー2に入れる前に、潅流チャンバー2には接続部4が入れられる。特に、接続部4は、接続部4の第二部分7を入れてから続いて第一部分6が入れられる。]
[0062] このようにすると、第二部分7が、潅流チャンバー2の第二開口部10から出ることになり、そして第一開口部9は、流体密閉にスライドしながら潅流チャンバー2の内壁と嵌合する。]
[0063] 次に、潅流チャンバー2は、閉塞要素13により閉じられる。尚、この態様では、潅流チャンバー2は、外界に対して、一方向の流体の流通しかない。このような一方向の流通は、接続部4を通るスルーホール5に起因する。]
[0064] 有利には、接続部4は、潅流チャンバー2に導入されたグラフト100の方向に後退し(図2から5を参照)、このようにすることで、グラフト100が導入された潅流チャンバー2の容量を少なくすることができる。] 図2
[0065] 特に、接続部4の第一部分6は、潅流チャンバー2の内壁に沿って、且つ潅流チャンバー2の第一開口部9に向かってスライドする。]
[0066] これは、グラフトを潅流するのに必要な液体101の容量を最小にすることを可能にし、これは以下に説明する。]
[0067] この時点では、潅流チャンバー2は、移送チャンバー3ときつく結合している(図2参照)。] 図2
[0068] 移送チャンバー3は、好ましくは直接にシリンジ16を使って容器から該液を吸引、もしくは適切な吸引キットを使って患者から潅流液を直接回収して、予防的に少なくとも一部が潅流液101で満たされている。]
[0069] 潅流チャンバー2と移送チャンバー3の間の流体の流通は、接続部4を通って行われている。特に、接続部4の第二部分7は、シリンジ16の底壁18のネジ状円筒要素19にねじ締められている。]
[0070] この構成では、プランジャー17は、すでに上述した移送チャンバー3を区画するためにシリンジ16に挿入される。]
[0071] この構成では、潅流チャンバー2と移送チャンバー3は、互いに流体が流通しているが、外界に対しては遮断されていることは、特筆すべき事項である。]
[0072] 潅流チャンバー2とグラフト100は、潅流チャンバー2にグラフト100を挿入する際の常圧に置かれる。同様に、移送チャンバー3内の液体も常圧下に置かれる。]
[0073] この時点で、移送チャンバー3内の圧力は下げられる。このような圧力低下は、移送チャンバー3内の容量を増加させることで行われる。好ましい実施形態では、シリンジ16のプランジャー17をシリンジ16の内壁18から遠ざけるように動かすことで得られる(図3参照)。] 図3
[0074] 移送チャンバー3内の圧力低下は、潅流チャンバー2内の圧力を低下させ、このようにすることで、二つのチャンバーでの圧力の均衡を保つ。]
[0075] 潅流チャンバー2内の圧力の低下は、潅流チャンバー2から移送チャンバー3への空気の移動により引き起こされる。これは、グラフト100の孔にあった空気を排出させる。]
[0076] したがって、移送チャンバー3内の圧力の低下の程度に応じて、すなわち、該チャンバーの容量の増加に応じて、グラフト100の孔から著しい量の空気が取り除かれる。]
[0077] 次に、移送チャンバー3内の圧力が、潅流チャンバー2内へ液体101を注入するために上げられる。]
[0078] 液体101は、潅流チャンバー2内の圧力よりも大きい圧力で潅流チャンバー2内に入り、予め空気が取り除かれたグラフト100の孔に浸透する。]
[0079] この処理は、移送チャンバー3の容量を減らすことにより行われる。特に、該処理は、シリンジ16の底壁18に向かってプランジャー17を押すことにより行われる。]
[0080] 潅流チャンバー2内に液体101を注入している際に、移送チャンバー3内にある空気(予め移送チャンバー3から取り除かれた)が、再び潅流チャンバー2に戻らないようにするためには、潅流チャンバー2の上に移送チャンバー3がくるようにして移送チャンバー3および潅流チャンバー2を垂直に配置し回転させる(図4参照)。] 図4
[0081] グラフト100の潅流効率を上げるために、移送チャンバー3内の圧力は、再び下げられ、注入されたばかりの液体101を潅流チャンバー2から排出することになり、さらに、潅流チャンバーおよびグラフト100の孔に空気が残っていれば、それも排出されることになる。]
[0082] 移送チャンバー3内の圧力低下は、前述と同じようにして達成される。]
[0083] この時点で、移送チャンバー3内の圧力は、再び上げられ(上述と同じようにして)、これにより潅流チャンバー2およびグラフト100の孔に液体101のみを入れる。]
[0084] これらの処理は、すなわち、潅流チャンバー2から液体101を出したり満たしたりするのは、グラフト100内に液体101が均等に行き渡るまで繰り返す。]
[0085] 繰り返す回数は、潅流するグラフト100の材料の種類によっても異なり、また液体101の種類およびグラフト100の大きさによっても異なる。]
[0086] 潅流が終了すると、潅流チャンバー2内の圧力は、その処理の始まりの時と同じになり、また移送チャンバー3内の圧力も同様である。実際、該二つのチャンバー間の流体の移動の処理の際には、流体は、外界から遮断されたままである。]
[0087] 最終的な効果としては、移送チャンバー3内の液体は潅流チャンバー2およびグラフト100に移され、潅流チャンバー2およびグラフト100内にあった空気は移送チャンバー3内に移動している。]
[0088] グラフトの潅流が終了すると、移送チャンバー3は潅流チャンバー2から切り離される。]
[0089] 特に、シリンジ16は、接続部4から回し外される。]
[0090] そして、接続部4の第二部分7の上に、図5に示すようにエクストラクター25が置かれる。好ましくは、エクストラクター25のネジ山端部26は、接続部4の第二部分7の上にネジ付けられる。] 図5
[0091] この後者の工程の前もしくは後に、潅流チャンバー2は第一開口部9から開けられる。特に、閉塞要素13は、潅流チャンバー2の第一開口部により取り外される。]
[0092] 潅流チャンバー2の第一開口部9に向かってエクストラクターを押すことにより、潅流されたグラフト100は、接続部4により押され、図6に示すように、潅流チャンバー2の第一開口部から出てくる。尚、エクストラクターの使用は、潅流グラフト100が、使用者によって直接扱われるのを防ぐ。] 図6
[0093] 本願発明は、記載した目的を達成している。実際、本願発明の方法およびキットは、第一に、グラフト100の寸法に関わらず潅流液101の量を最適化しており、これは、接続部4が潅流チャンバー2内において流体密閉にスライドしているからであり、これにより潅流チャンバー2がその容量をグラフト100の寸法に応じて達成するからである。]
[0094] さらには、空気は、グラフト100の孔から効果的に取り除かれ、潅流液101に置き換えられる。これは、空気が高圧であるときにグラフト内で空気と液体が混ざるのを防ぐことにより、グラフト100が液体により潅流される前に空気が取り除かれるため、もしくはその圧力が著しく下げられるためである。]
[0095] さらに、本願発明の潅流手段は、潅流チャンバー内の容量と同じになるまで、グラフトの大きさや形状に関わらず潅流液の容量を最適化できることは特筆すべき事項である。]
权利要求:

請求項1
生体適合性材料グラフトを潅流液に潅流する方法であって、グラフト(100)を潅流チャンバー(2)に入れる工程と、移送チャンバー(3)を部分的に潅流液(101)で満たす工程と、前記潅流チャンバー(2)と前記移送チャンバー(3)の間で液体が流れるように、きつく連結させる工程と、前記潅流チャンバー(2)の中にある空気の一部を移すために前記移送チャンバー(3)の圧力を下げる工程と、前記移送チャンバー(3)の中にある前記潅流液(101)を前記潅流チャンバー(2)に注入するために前記移送チャンバー(3)の圧力を上げる工程と、を有する方法。
請求項2
請求項1に記載の方法であって、前記移送チャンバー(3)内の容量をそれぞれ増量もしくは減量することにより、前記移送チャンバー(3)内の圧力を、増加もしくは減少させる方法。
請求項3
請求項1もしくは2に記載の方法であって、前記潅流チャンバー(2)に前記潅流液(101)を注入する工程に続き、前記移送チャンバー(3)内に前記潅流液(101)および前記潅流チャンバー(2)内の空気を移動させるために前記移送チャンバー(3)の圧力を下げる工程と、前記移送チャンバー(3)内の液体を、再び、前記潅流チャンバー(2)の中に注入するために前記移送チャンバー(3)の圧力を上げる工程と、をさらに含む方法。
請求項4
請求項1〜3のいずれかに記載の方法であって、前記潅流チャンバー(2)と前記移送チャンバー(3)をきつく連結させる工程は、前記グラフト(100)の寸法に応じて前記潅流チャンバー(2)の異なる容量を決定するために前記潅流チャンバー(2)の中で動かせるようになっている接続部(4)に前記移送チャンバー(3)を結合することにより行われる方法。
請求項5
請求項4に記載の方法であって、前記接続部(4)に対して反対側の部分から前記潅流チャンバー(2)を開け、前記接続部(4)をエクストラクター(25)に結合し、前記潅流チャンバー(2)の開口部(9)から前記潅流されたグラフト(100)を放出することを含む方法。
請求項6
請求項1〜5のいずれかに記載の方法であって、圧力を増加させたり減少させたりして前記潅流液(101)を注入する工程は、外界に対して、前記潅流液(101)が、前記潅流チャンバー(2)と前記移送チャンバー(3)の間で隔離されている状態で行われる方法。
請求項7
潅流液(101)で潅流されるべきグラフト(100)を収容するのに適切な潅流チャンバー(2)と、潅流するための液を収容するのに適切な移送チャンバー(3)と、を含む潅流キットであって、前記二つのチャンバー(2、3)の間で流体を流すことを可能にし、さらに前記二つのチャンバー(2,3)の間と外界との間での流体の流通を阻止することができるように、前記潅流チャンバー(2)は、前記移送チャンバー(3)ときつく連結できるようになっている潅流キット。
請求項8
請求項7に記載のキットであって、前記移送チャンバー(3)と直接結合し、さらに前記潅流チャンバー(2)内で動くように挿入されて、それにより前記グラフト(100)の寸法に応じて前記潅流チャンバー(2)の異なる容量を決定することができるようになっている接続部(4)を含み、前記接続部(4)は、移送チャンバー(3)および潅流チャンバー(2)の間で流体を流すことを可能にする潅流キット。
請求項9
請求項8に記載のキットであって、前記接続部は、前記潅流チャンバー(2)の内壁に沿って、滑るように且つ密接して接触する第一部分(6)と、前記第一部分(6)の反対側にあり、前記移送チャンバー(3)に直接に結合している第二部分(7)と、を含み、前記接続部(4)は、前記二つのチャンバー(2,3)の間で流体が流通するように前記第一部分(6)および前記第二部分(7)の間に伸びるスルーホール(5)を有する潅流キット。
請求項10
請求項7〜9のいずれかに記載のキットであって、グラフト(100)を導入するために設けられた潅流チャンバー(2)の開口部(9)を流体密閉に閉じるための閉塞要素(13)を含む潅流キット。
請求項11
請求項9に記載のキットであって、前記潅流チャンバー(2)は、第一端部(11)および第二端部(12)を含む中空な円筒であり、前記第一端部(11)は、前記グラフト(100)を導入するための前記開口部(9)を有し、前記第二端部(12)は、前記接続部(4)の第二部分(7)と交わることが可能な第二開口部(10)を有する潅流キット。
請求項12
請求項7〜11のいずれかに記載のキットであって、前記潅流液(101)に潅流された前記グラフト(100)を、前記潅流チャンバー(2)から出すためのエクストラクター(25)を含む潅流キット。
請求項13
請求項11もしくは12のいずれかに記載のキットであって、前記潅流チャンバー(2)の前記グラフト(100)を導入するための前記開口部(9)に向かって、前記接続部(4)の前記第一端部(6)を押すために、前記エクストラクター(25)は、前記接続部(4)の前記第二端部(7)と結合が可能になっている潅流キット。
請求項14
請求項7〜13のいずれかに記載のキットであって、前記移送チャンバー(3)は、シリンジ(16)のプランジャー(17)とシリンジ(16)自体の底壁(18)との間で許容可能な容量により区画され、前記プランジャー(17)は、シリンジ(16)の底壁(18)に対して移動可能である潅流キット。
請求項15
請求項9および14のいずれかに記載のキットであって、前記接続部(4)の前記第二部分(7)と前記シリンジ(16)は、流体密閉に結合するために、それぞれネジ部分(23、24)を含む潅流キット。
請求項16
請求項7〜15のいずれかに記載のキットの使用方法であって、生体適合性グラフトを潅流液に潅流するための使用方法。
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